ニューズレター第14号(2008年8月27日発行)より抜粋
 「支部総会を終えて」北海道支部事務局長  安藤 妙子
 さる5月25日北海道医療大学サテライトキャンバスにおいて、平成20年度の日本音楽療法学会北海道支部総会が開催されました。幸いお天気にも恵まれ、全道各地からの出席を頂き無事総会を終えることが出来ました。これも偏に北海道支部会員皆様のご協力のたまものと、心から感謝申し上げます。特に、遠方からの参加の方、本当にお疲れ様でした。また、研修会には出るが総会は…と思っている方、支部ではどのように事業計画がなされ、予算はどのように使われているかなど関心をを持って頂きたいと考えております。それが支部会員としての義務であり、しいては支部活動の活性化となり、音楽療法の発展に繋がることとなります。あなたからの一言で何かが変わるかも知れません。また、人と人との良い出会いがあるかも知れません。
 皆さんの力で活気に満ち溢れた支部になることを願ってやみません。

「音楽療法に思うこと」認定音楽療法士・精神科医 長谷部 夏子
 私が音楽療法という言葉を知り、関わって、かれこれ12年になった。その間、自分にとって音楽療法は、魅惑的で、熱中させられるものであった。勉強してみようと思い立ち、学会に入り、認定音楽療法士にもなった。今でも、クライアントにとってよりよいセッションが実践できるように、もっと研鑽を積みたいと思っている。ところが、私の熱い気持ちとはうらはらに、そして、一部の施設では熱心に行われているのに、世間での存在感は相変わらず今ひとつのように思う。更に言えば、音楽療法士の身分も12年前と大して変わってない。
 音楽療法という言葉を聞き知ったのは、精神科医になって、少ししてからであった。その言葉を聞いた時、すぐに、私も勉強してみたい、やってみたい、と思った。というのは、私自身も音楽に癒された経験があるのと、音楽が患者さんたちにもいい影響を与えるに違いないという心持ちがしたからである。実際、やってみると、思いがけない患者さんからこれまた思いがけない反応が出て、やはり音楽の力は計り知れないと再認識した。音楽自身の力なくして、あの反応や変化はなかったのだ(と思うが証明は出来ない)。
 国家資格化を目指すためには、「エビデンス」をしっかり出せ、さもないと医療現場で他職種と渡り歩いていけない、などと主張されてきた。確かにその通りである。効果があるかわからない薬にお金を払って飲むのは嫌だし、受けても受けなくても変わらない手術を受けるのは嫌だ。でも、効果は証明されていないけど、楽しく魅力的な、わくわくする、リラックス出来る、セッションだったら?つまり、効果がない薬や手術は話にならないが、良いセッションなら受けたくなると私は思うのである。
 そのようなことを考えていると、どだい医療現場の他職種と同じ土俵で相撲を取ること自体無意味に思えてくるし、あるいは科学がもっと発展したらあっさりと効果が証明されてしまうように思う。しかし、学会員としては、やはり、音楽療法のエビデンスを追う立場を取るべきなのだ。
 私個人は、自分がお婆さんになって老人施設に入るころまでには、音楽療法があまねく行き渡っていてほしいと願っている。楽しくセッションを受けたり、音楽活動をしたりしたい。そのためには、音楽療法が、音楽療法士が認知されなければならない。そのためには何が出来るだろうかといつも考えているのだが、なかなかいい考えが浮かばないのである。

北海道支部第14回研修会のご案内です

日時:平成20年10月26日(日)10:00〜16:00
場所:かでる2・7 820号室
    (札幌市中央区北2条西7丁目 道民活動センターピル)
プログラム(予定)
10:00〜11:30 一般演題
11:30〜12:00 医学ミニレクチャー:長谷部夏子会員
13:00〜14:30 教育講演:佐治順子先生
14:30〜15:30 シンポジウム
15:30〜    レポート作成

研修会費 会員:3000円 学生会員1500円
        非会員:4000円 学生:2000円(学生書提示)
       ※ポイント加算があります


○研修会および支部総会の参加申し込みについて:参加申し込みの締切りは10月19日(日)、です。必ず申し込みをお願い致します。
○演題募集について:一般演題抄録の締め切りは9月24日(水)です。
・必ず簡易書留にて事務局まで送付してください。
・抄録の書式については、対象者および目的・方法・経過および結果・考察の形式で、A4用紙1枚に10.5ポイントで48文字x40行でまとめてください。詳しくは音楽療法士規則P11〜12の『事例研究レポートの作成要領書式』を参照ください。但し、未発表のものとします。
・必ず事例研究に係わる同意書・誓約書を作成してください。同意書は各自で保管し、誓約書のみを提出してください。書式については事務局にお問い合わせください。

日本音楽療法学会北海道支部事務局
【住所】 〒062-0922
札幌市豊平区中の島2条1丁目3-25 カムオンビル

ニューズレター第13号(2008年3月25日発行)
ニューズレター第15号(2009年3月25日発行)


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